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「宮城県石巻市での活動報告(4月8日発)」山田睦雄先生(リハ学会HPより)

日本リハビリテーション医学会HPより許可を得て転載

http://www.jarm.or.jp/ic/ 


「宮城県石巻市での活動報告」

              流通経済大学スポーツ健康科学部

                     大学院スポーツ健康研究科 准教授 山田 睦雄

 

第1報:3月29日より私の主催するNPO法人( NPO法人 Medical Exercise and Training)の理学療法士、柔道整復師、日体協アスレティックトレーナーと4名で宮城県石巻市で活動しております。活動の中心は主に牡鹿半島です。こちらの漁村では大きな避難所は少なく、少数の家族が集まり、避難所を形成しておりました。

我々は、廃用症候群の予防に関するポスターやチラシ、セルフストレッチの方法が書かれたチラシをもって、実際に避難者の方々と一緒にストレッチや軽い運動を行うといった活動しております。また、避難所へ行けない高齢者宅へは直接ご自宅へ訪問して専門医である私の管理下で理学療法士により施術も行っております。また下腿浮腫の傾向のある方へは診察の上必要な方には弾性ストッキングを配ったり、弾性包帯し、家族の方へ巻き方の指導もしております。

 町から離れた湾岸沿いの小さな避難所へも物資は行き届いており、ADLよりももはやQOLの段階に来ていることを実感します。

 海岸沿いの漁村の避難所の高齢者の多くは、エネルギッシュで日中は自宅の片付けに出かけており避難所にはいないところも目立ちます。

我々は日中に外に出ることができない方々を中心に廃用予防の啓蒙と一緒にストレッチや運動を行っております。牡鹿半島の漁村よりも石巻市の被害のあった旧市街地の小学校の体育館や中学校にいらっしゃる方々のほうが活動性は低いです。

我々のような弱小NPOでは収容人数の大きな体育館では個別にチラシの内容を説明したり、ポスターをはるくらいしかできないので、できることをやっております。

本日南三陸町と石巻市の境の北上十三町の「高齢者福祉センターはまざき」にもにもいきましたが、こちらも物資は届いており避難されていたかたの中にも動けない方はほとんどいない状態で、日中は自宅の片づけをされておりました。しかしこの地域より先に進むと道路などはまだ回復しておらず水に埋もれており、牡鹿半島よりもかなり町の復旧は進んでいない状態でした。大川小学校があった地域もまだ水に埋もれておりました。

 

第2報:29日より私の主催するNPO法人の理学療法士らと支援中です。

本日までに石巻市の被害の大きかった雄勝町と牡鹿半島を周りました。

活動は一貫しており、廃用症候群の予防の指導ということで、ポスターやチラシだけでなく実際に運動指導やストレッチ指導を行っております。アルケア株式会社から提供いただいた弾性ストッキングも必要に応じて処方しております。避難所へ来ることができない自宅にいる高齢者宅にも周っております。

港町の甚大な被害の中で廃用予防の呼び掛けに耳を傾けていただけるのか最初は不安でしたが、取り越し苦労でした。高齢の方も積極的に話をきいていただけて、自分で行う軽運動指導に参加していただけており、次回の巡回を要望されており、毎日周る避難所が増えております。実際指導を行ったところは最低3回は巡回するようにスケジュールを組んでおり運動の定着に努めております。今後定着具合と運動の継続についてアンケートなどでフォローするつもりです。

避難所の生活および食料の物資はかなり充実しております。物資の希望をきくと酢などの調味料(塩、こしょう、しょうゆは普通にあります)が欲しいといいったことも聞こえてきました。

医療面も日赤、自衛隊衛生部隊、各種NPO(医師のいる)などがそれぞれをサポートして居る状態です。現場では小児の精神科領域の医師を求める声が多く聞かれており、臨床心理士も数多くサポートしております。

簡単ですが報告を終了いたします。

 

第3報:その後、牡鹿半島の土砂崩れをしていた荻浜地区の侍浜が片側だけ通行できるようになり交通の便がかなり改善されました。われわれは基本的には自衛隊くらいしか来ていないところばかりをまわっておりましたが、最近は他のボランティア団体も見かけることが多くなりました。牡鹿半島の避難所で、震災以前と比べ活動性の下がっている高齢者のいる避難所は殆どまわりました。

 毎日各NPO法人の代表を中心としたミーティングが行われており、メディカルの分科会で、参加のつど色々報告し、われわれよりマンパワーのある医療系のNPOに情報の提供をしてまいりました。

 前回は支援物資として、前回は「酢」の話をしましたが、今回は入れ歯の洗浄剤を持っていきましたらそちらもかなり喜んでいただけました。「いつもは水でしか洗えていないんだよ」と避難されている方がおっしゃってました。

 さて、その後の廃用予防の意識改善はどうかというところですが、われわれは個別指導をした場合と、グループ指導した場合に分けてアンケートしましたが、個別指導した場合より集団指導した場合のほうが、その後の個人での軽運動の定着がよいという印象を受けました。

 これも今後精査して学会に発表できるようにまとめさせていただければと思います。

 本日までチラシを配ったところも含めて、20箇所の避難所を回りました。 

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